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- 作者: 天童荒太
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/11/30
- メディア: 単行本
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聖者なのか、偽善者か?「悼む人」は誰ですか。七年の歳月を費やした著者の最高到達点!善と悪、生と死が交錯する至高の愛の物語。
静人が、どうして放浪の旅をしてまでも、見知らぬ他人の死を悼むのか、理由がなかなか明らかにならず、読みにくかった。
でもその理由を説明されても、感情移入はできないし、納得もできない。
命を慈しんでいるのだということはわかるが。
悼むという行為は、全く個人的なことなので、好きなだけ悼めばいいと思う。だから私は、それが偽善だとは思わない。偽善とは相手があってこそのことだし。(死者は無であって、善悪と関わりはないと思う)もし仮に、生きているひとたちにとって、静人の悼むという行為が、偽善であったとしても全然かまわない。だって偽善があってこそ善が存在すると思っているから。