逆襲、にっぽんの明るい奥さま

逆襲、にっぽんの明るい奥さま

逆襲、にっぽんの明るい奥さま 夏石鈴子 **

女の子だった時代を過ぎ、「奥さま」などと呼ばれたときから、突然世の中は一変する。逃げてばかりいる夫。言うことを聞かない子供。身勝手な姑。無自覚な世間の好奇の目。理解のない上司。修羅場のタネはどこにでもある。でも、彼女たちは何事もなかったように毎日を生きている。そんな「奥さま」たちの胸にそっとしまいこまれた、心の叫びが胸に迫る。夏石鈴子による大反響の奥さまシリーズ、ついに単行本化! 未婚既婚問わず、共感の嵐。涙をさそいます。(収録作品)お茶くみ奥さま/レジ打ち奥さま/長生き奥さま/安心奥さま/加味逍遙散奥さま/天城越え奥さま/にせもの奥さま/逆襲奥さま

明るくないよなあ。夏石さんらしい痛快さがほとんど感じられず物足りなかった。
わたしには年齢的にも境遇的にも、奥様たちの辛い痛みがリアルに想定の範囲内。でもそれを乗り越えると今までとは違った自分との出会いが待ってるのだろうけど、そこまで書いてないし。立場が違う人が読んで、こうならなくてよかったと、自己肯定するだけの小説ではないかと思った。