僕というベクトル(下) (光文社文庫)

僕というベクトル(下) (光文社文庫)

僕というベクトル 下 白石文朗 ***

学習塾の館長夫人とも関係をもった高志。乱脈な生活が続く中、親友の馬場が何者かに腹を刺され、空気は一層禍々しいものに。人事問題で対立していた上司の腕を叩き折り、失職した彼は、館長夫人を恐喝するという暴挙に出るが…。この世の悪を突き抜けて生きる高志の魂に、真の自由を証す神の光は輝くのか?生・死・愛、根源的な主題を改めて世に問う、衝撃の純文学。

あまりの気持ち悪さに少しづつ読んでいたので、ようやく読了。
主人公の高志は、性格が悪いというより単なる馬鹿なのでは・・。自由の意味を履き違えている自制心のカケラもないコドモと言ってもいい。読んでいて不愉快極まりないのだが、親友に対する友情だけは唯一人間らしい。どういうわけか読まずにはいられなかったのは、どうしてだろうか。こわいものみたさ?