やがて目覚めない朝が来る

やがて目覚めない朝が来る

 
やがて目覚めない朝が来る 大島真寿美 ****

両親の離婚後、母とともに父方の祖母、蕗さんの洋館で暮らすことになった私。蕗さんは元舞台女優で、周囲には常に、若い頃から蕗さんの熱烈なファンである元記者の田幡さん、衣装アシスタントだった孔雀のようなミラさん、元マネージャーの富樫さんなど、魅力的な人々が集まっていた。
血のつながりを超えた密接な関係と、そのなかで大人になっていく少女の姿、そして時の流れがもたらすものを、まろやかで繊細な筆致で描き出す、著者渾身の一作。

とてもよかった。好きでした。登場人物の大人たちがみんな素敵。こんなふうに老いていけるなら、なにも怖くないなあ。と、思いました。