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きみのためのバラ

きみのためのバラ

きみのためのバラ 池澤夏樹 **** 
都市生活◆レギャンの花嫁◆連夜◆レシタションのはじまり◆ヘルシンキ◆人生の広場◆20マイル四方で唯一のコーヒー豆◆きみのためのバラ

>>>ヘルシンキミュンヘン、メキシコ、バリ、アマゾナス、沖縄…世界の片隅でひっそりと起こる贈り物のような出会いと避けがたい別れ―。遠く離れて暮らす幼い娘と年に一度旅をする父親。憑かれたように求めあった年上の女医と青年の奇妙な十夜。駅のホームでトランクに腰かけていた黒い瞳の美少女。そして二度と会うことのない彼女のための、一輪のバラ。人生の一瞬が永遠に変わる恩寵のようなひとときを刻みつけた、美しい八つの物語。<<<帯より

久々に池澤夏樹氏の小説を読んだ。しみじみとさらさらとよかった。行ったことのない外国の風景が浮かぶ、美しい映画のような短編集だと思う。「レギャンの花嫁」に登場するカヲルさんは、「花を運ぶ妹」のカヲルさんのその後のようだけど、違うかな?
表題作、「きみのためのバラ」が、いちばん好きだった。アスタ・ルエゴ!