読書

あなたが、いなかった、あなた

あなたが、いなかった、あなた

あなたが、いなかった、あなた 平野啓一郎 ***

>>>収録された11篇は、今まで誰も読んだことも、見たこともな
い、斬新な手法と解釈で書かれた小説である。読者に新たな世界を提示する画期的な作品集。
──『あなたが、いなかった、あなた』は、色々に読めるだろうが、二番目の
「あなた」は、「貴方」であり、「彼方」である。その不在は、読むことでこそ埋められる。むしろそうして、今あるあなたのためにこそ、私はこの些か逆説的なタイトルを、この本につけることにした。本作の世界の一つ一つ、登場人物の一人一人が、読者に新しい何かを開いてくれることを願いつつ、私はこの作品を完成させた。────平野啓一郎 >>>amazonより

確かに画期的な小説形態かも。うーん。どう読めばいいんだろう。。と思ったのは、「女の部屋」。解読するのが面倒で、これだけ未読。
好きだったのは、「フェカンにて」。私小説風なのがいい。危ういなあ。平野君。
でもなんとなくわかるような気がします。彼の作品「葬送」は読んでいないので、主人公の大野による解説は斜め読み。
面白いとおもったのは、「慈善」。目のつけどころがさすがです。