読書

肝、焼ける

肝、焼ける

肝、焼ける 朝倉かすみ **

歳下で遠距離恋愛中の彼氏に会うために、こっそり訪れた稚内。地元の人たちの不思議なパワーのおかげで、もやもやした気持ちが変化していく。「肝、焼ける」―激しいじれったさを表す方言が、真穂子を新たなステップに駆り立てた!?30代独身女性の「じれったい気持ち」を軽妙に、鮮烈に描く第72回小説現代新人賞受賞作を含む短編5作を収録。>>>amazonより


うーん。おもしろくないことはない。興味深くは読める。姫野カオルコの小説に似てるかなあ。わたしは、この人の書く小説に出てくる女の人に感情移入できにくいし、どちらかというと好きじゃない。じれったすぎるから。
暗いのかなあ。臆病なのかなあ。わたしも暗くて臆病なところがあるが、こういう感じじゃないなあ。出てくる男も嫌い。まったく誠意がない。というか登場人物の女を軽んじ過ぎている。
だからだれもが持っているはずの誠意を見せてもらえない、気の毒な女の人の話というべきか。。 (嫌な言い方ですね。)
>>ある種の男性から敬遠され、ある種の女性から熱烈に愛される小説を書いていく人だと思う>>と、山田詠美氏が評しているが、その通りかもしれないと思った。