王国〈その3〉ひみつの花園「王国その3 ひみつの花園よしもとばなな ****

>>>>雫石の不倫相手、真一郎の協議離婚が成立した。新しい生活が始まろうとするその矢先、壁が立ち塞がる。それは、真一郎の亡き親友が残した美しい庭と、その庭を守り抜こうとする若く魅力的な義母の出現だった。真一郎の思いを見抜き悩む雫石。落ち込んだ自分を見つめ、自分が何に耐えられないのかを知ろうとする雫石の心の旅。<<<<amazonより

王国シリーズ最終巻でした。そうだなー。一文一文を味わうようにして読めたけれども手放しで絶賛することはできないし、共感しきれないというか。。やはりばななちゃんの世界だな。と思う。独特です。
ラストの、御影石にひかれた線のくだりは、ううむと考えさせられた。
>>>>一本の線を自意識なくすっとひけたら、それは自然になったということなのだろう。>>>本文より
「自然」は、「作為」とは対極にあるものですものね。
高橋くんの庭というひとつの作品は、そういう境地に到達していたのですが、それはだれにでもできることではない。
でも、そういう何か(作品や表現)または自身の心のありようでもいいですが、「自然」という境地はやはりわたしの目標だなーと思いました。