夜のピクニック夜のピクニック」 恩田陸    ****

>>>>>あの一夜に起きた出来事は、紛れもない奇蹟だった、とあたしは思う。夜を徹して八十キロを歩き通す、高校生活最後の一大イベント「歩行祭」。三年間わだかまっていた想いを清算すべく、あたしは一つの賭けを胸に秘め、当日を迎えた。去来する思い出、予期せぬ闖入者、積み重なる疲労。気ばかり焦り、何もできないままゴールは迫る――。ノスタルジーの魔術師が贈る、永遠普遍の青春小説。 <<<<<amazonより

本の雑誌」が選ぶ2004年のベスト1だったらしい。(知らなかった)
とてもよかった。いつも気になる恩田陸の体言止が多くて華美な文体がまったく気にならず、うまいなーと思いつつ読み進んだ。
歩行祭だなんて設定も地味だからかな。でも登場人物たちのキャラクターがみんな魅力的だし、ラストも清々しい。まさに青春小説ですね。
あ、でもアメリカへ帰った杏奈とその弟の絡みようはやっぱりちょっとやりすぎかなーとも思うが、ま、小説だからよしとしよう。