砂の上のあなた

砂の上のあなた

砂の上のあなた 白石一文 ****

ひとかけらでいい。僕が死んだら、愛する女性の骨と一緒に眠らせてほしい。最愛の父に愛人がいた…。見知らぬ男からもたらされたのは、娘が最も知りたくなかった事実。しかし亡き父の妄執は、35歳の主婦・美砂子の結婚生活にまで影を落としていく。ぬるく濁った世の中を貫けるのは、時間の流れをもねじ伏せるほどの「強い感情」だけなのか―。圧倒的長編小説。

こちらは善良な人が一人も出てこない小説。人間って弱いものですね。
自分の浮気相手に子どもができたからといって、友人に妻を誘惑するように頼む、美砂子の夫には驚いた。