化粧する脳 (集英社新書 486G)

化粧する脳 (集英社新書 486G)

化粧する脳 茂木健一郎 ****

人は無意識のうちに、他者の「顔」からその心を読みとっている。人間は中身であると言いながら、見た目の美しさに魅了されたり、内面を外見から類推したりしている。顔は心の窓であり、見た目は対人コミュニケーションの鍵なのだ。化粧を通じた画期的な研究によって、自分の見た目を装うことの重要性が明らかになってきた。鏡に映る自分を見つめ、形作っていくことは、他者の視点から自己を見つめることにつながる。そして、そのことが社会的知性を育む。人は誰もが外見を装い、内面にも化粧をして生きている。化粧を通じた新しい知見から、人間の本質が見えてくる。

おもしろかった。とても。女性が化粧をすることの意味を、こういうふうに分析するという視点がおもしろい。確かに化粧をして服装を整えると、内面も変わる。気合がはいるというかよそゆきの自分になるというか。男性は化粧をしないからどうやって切り替えているのだろう。スーツを着ると?ネクタイを締めると?