架空の球を追う

架空の球を追う

架空の球を追う 森絵都 ***

やっぱり罠にはまった。そんな気がする。ふとした光景から人生の可笑しさを巧妙にとらえる森絵都マジック。たとえばドバイのホテルで、たとえばスーパーマーケットで、たとえば草野球のグラウンドで、たとえばある街角で…人生の機微をユーモラスに描きだすとっておきの11篇。

うーん。まあまあ。風に舞い上がるビニールシートのような、濃厚な作品を期待していたのだが、意外とあっさり。
「あの角を過ぎたところに」と、「二人姉妹」が好きだった。