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『求めない』 加島祥造

求めない　加島祥造　＊＊＊＊

現代語訳「老子」がベストセラーになっている詩人・アメリカ文学者の加島祥造氏が、長野県伊那谷の自然に住むなかで次から次へと湧き出てきた、すべてが「求めない」で始まる詩約100篇を収録した珠玉の詩集

他人に対しての「求めない」スタンスは、わたしの中にあると思うんだけど、どうしても求めてしまうことってあるのよね。
かなりがんじからめ。コントロール不能。
そういう場面に遭遇したら、「求めない」と心のなかでつぶやこうと、思った。

真実（リアリティ）は、嘘（イリュージョン）に支えられている
嘘に支えられない真実なんて偽者だ
小さな嘘の裏には、小さな真実がある
大きな嘘の裏には、大きな真実がある

老子と荘子と作者自身を、ほらふき扱いする後書きの詩が、一番印象に残った。