読書


赤い指

赤い指

赤い指 東野圭吾 **
>>>身内の起こした殺人事件に直面した家族の、醜く、愚かな嘘に練馬署の名刑事、加賀恭一郎が立ち向かう。ひとつの事件を中心に描き出されるさまざまな親子像。東野圭吾にしか書き得ない、「家族」の物語。>>>amazonより

うーん。ちょっと残念。特にラスト。いやだなあ。やりすぎでしょう。
犯罪を犯したこどもの視点が足りなすぎ。意図的かもしれないけれども。
同じくこどもの犯罪を扱った、他の作者の「うつくしいこども」「ゴールド・ラッシュ」あたりは、こどもの視点ばかりがクローズアップされていて、それはそれで嘘臭いような気もしたけれども、まだ納得できた気がする。いろいろ考えさせられたし。
この「赤い指」の場合は、常に親の視点で書かれている。
しかしなんという自分勝手な親なんだろう。特に母親。こどもをかばいたくなる気持ちはわからんでもないけど、姑に対する態度が最悪。もうちょっとなんとかならんのか。。
嫁と姑の間に何があったか納得できるように具体的には書いてないだけで、こういう関係はよくあることかもしれないけど。
夫も夫で大馬鹿ものだわ。不愉快。全く感情移入できない。
ラストがとにかく嫌だ。そんなご都合主義のドンデン返しは、あまりにも作り話めいていてつまらないと思う。