読書


温室デイズ

温室デイズ

温室デイズ 瀬尾まいこ ****

>>>教室に紙飛行機が飛びはじめる。始まりの合図だ。もうすぐ崩れだす。でも、教師はまだ気づかない。日本の平和ボケは、学校の場でも存分に発揮されている。生温い方法では、もう追いつかなくなってしまうのだ。「今なら、なんとかなるはずだよ」。私は祈るような気持ちで崩れていく学校を見ていた…。>>>amazonより

今一番興味のある、中学生の戦う姿を書きましたという瀬尾まいこさんの自筆メッセージがamazonにあった。
確かに戦っているよなー。しかも淡々と。
わたしの同級生の中学校教師(男)は、学校を荒らすのは、生徒じゃなくて、教師だと言い切っていた。わたしもそう思うんだけど、この作品を読むとそうばかりでもないような気もしてきた。思春期特有の残酷さというか薄情さというか、これが現実に近いのだろうか。
現役の中学校国語教師でもある瀬尾まいこさんは、大人はこどもに逃げ道を用意するだけでなく、戦うことも教えなくてはならないといいたいのか、あるいはこどもよ!戦え!というメッセージを発信しているのか。。
そして、でも、そういう日々を温室の中の日々であると例える主人公。
いつかそこを出なければならないのが、わかっているのならたぶん、だいじょうぶなんだろう。