蛇行する月

蛇行する月

蛇行する月 ****

「東京に逃げることにしたの」道立湿原高校を卒業したその年の冬、図書部の仲間だった順子から電話がかかってきた。
二十も年上の職人と駆け落ちすると聞き、清美は言葉を失う。
故郷を捨て、極貧の生活を“幸せ" と言う順子に、悩みや孤独を抱え、
北の大地でもがきながら生きる元部員たちは引き寄せられていく――。
今もっとも注目される著者による、読む者の心に希望の灯をともす傑作小説。