空白を満たしなさい

空白を満たしなさい

空白を満たしなさい 平野啓一郎 ****

ある日、勤務先の会社の会議室で目覚めた土屋徹生は、自分が3年前に死亡したことを知らされる。死因は「自殺」。しかし、愛する妻と幼い息子に恵まれ、新商品の開発に情熱を注いでいた当時の自分に自殺する理由など考えられない。じつは自分は殺されたのではないか。とすれば犯人は誰なのか、そして目的は? 記憶から失われた自らの死の謎を追求していく徹生が、やがてたどりついた真相とは・・・? ミステリー仕立てのストーリーを通し、自殺者3万人を超える現代の生と死、そして幸福の意味を問う傑作長編小説!講談社現代新書『私とは何か 「個人」から「分人」へ』と併せて現代のテーマに向き合う注目作。モーニング連載の話題作。