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- 作者: 川上未映子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/02/22
- メディア: 単行本
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娘の緑子を連れて豊胸手術のために大阪から上京してきた姉の巻子を迎えるわたし。その三日間に痛快に展開される身体と言葉の交錯!
文藝春秋にて読了。川上弘美と小川洋子がかなり褒めている。言葉を発しない緑子の書く作文が、なかなか読み応えがあった。豊胸手術かあ〜。胸なんかあったらあったでなかなかヤヤコシイもので。昔は胸の大きい女はバカだとか言ったもんねー。大きいと、サラシを巻いて隠したとかいう話も聞いたし。着物などもそういうスタンスよね。わたしなどはそういう歴史に反発心を持っているので、わざと体にぴったりした服を着て(隠すと贅肉が付き、体の線が崩れるし、太って見えるからという意味もある)ある種の男性の、胸に行く不躾な視線を、冷ややかに観察してみたりもしますが。(気がつかないとでも思ってるのかね。。)そういうわけで個人的には、胸は大きい方がいいのだとは言いきれないからこそ、悲しいほど余計に言いきってみたりもするんだけど。(矛盾)
しかし、巻子の豊胸手術に対する情熱は異常。その異常さが娘の緑子の成長を妨げるんだけど、解決場面がとってつけたよう。タイトルも作為的。でも、緑子の作文がよかったのでトントンかな。